美容室のおもてなしで嬉しかった心に残る感動。おもてなしの心得と具体例

2023年10月13日

WRITER

向川 利果

　

この記事を書いている人 - WRITER -

向川 利果

向川利果/元パリコレ美容師/美容トータルプロデューサー/トップブランディングプルデューサー/コンサルタント/デジタルマーケッター｜パリコレクション・東京コレクション等ナオミ.キャンベル・シンディ.クロフォード・ケイト.モスなどスーパーモデルを数多く担当。グローバルコングレス世界大会日本代表。国内外の豊富な実績や経験をもとに「売り上げ100万円」を目指している美容師やサロンにマーケティングをコンサルティング。異業種サロン系スーパーバイザーとして相談が後を絶たない。/テレ朝ワイドスクランブル・テレ朝サンデーステーション・読売テレビ・朝日出版社AERA解説

詳しいプロフィールはこちら

美容室のおもてなしで嬉しかった体験をすると、思わず友達にも紹介したくなりますよね。

美容室のおもてなしとは「お客様を心からもてなす姿勢や行為」で「心を配る」「対価を期待しない」「見返りを求めない」「訪れるお客様を慈しむ」「表裏なし（表なしの語源）」ことで、嬉しかったおもてなしの美容室として心に残る感動があるでしょう。

日本のおもてなしといえば、千利休の「利休七則」からも学べることが多く、お客様を迎える際の心構えとしてご紹介しますね。

今日は美容師1000人ランキング1位を受賞した私の、「美容室のおもてなしで嬉しかった心に残る感動」について書いてみたいと思います。具体的に私のおもてなしについてもご紹介しますね。

関西美容専門学校で講演・登壇についてはこちら
⇒関西美容専門学校で講演「美容室の接客マニュアル・美容師の接客」登壇しました。

美容室のおもてなし

美容室のおもてなしは、嬉しかった体験としてお客様の心に残り、次回も来店したいと予約を取るきっかけにもなります。また同じ体験をしたいからです。

美容室のおもてなしは「お客様を心からもてなす姿勢や行為」で「心を配る」「対価を期待しない」「見返りを求めない」「訪れるお客様を慈しむ」「表裏なし（表なしの語源）」です。

低単価の顧客層から高単価の顧客層になった、お客様の声はこちら
⇒「ロイヤルカスタマー増、高単価な美容室になった！」お客様の声

日本のおもてなしとは？

日本の文化であるおもてなしは、「茶の道」からはじまったと言われています。お茶といえば利休、「利休七則」があります。

千利休が弟子の一人から「いったい、茶の湯の上で心得ておくべき大切なこととは何なのでしょうか」と問われたそうです。その問いに対しての千利休の答えが、7つの「利休七則」です。

失客を防ぐ方法
⇒美容師に多い4回目に失客する法則とは？永久指名される仕掛け。

利休七則とは？

利休七則は、客人を迎え入れる際の心構えが書いてあります。

（1）茶は服のよきように点て（2）炭は湯の沸くように置き（3）花は野にあるように（4）夏は涼しく冬暖かに（5）刻限は早めに（6）降らずとも傘の用意（7）相客に心せよ

「茶は服のよきように点て」は客人がおいしく飲みやすい加減（適温）にすること、これはその時その場で、相手が求めていることをよく考えてもてなしなさい、という意味になります。

「炭は湯の沸くように置き」は、要点を押さえて準備するということ。例えば、お客様が来店する目的もさまざまです。いかなるご要望にも応えられるように準備しておくこと、これは想定外のことが起きても、的確に対応できることを意味しています。

「花は野にあるように」は自然のまま活かすという意味ではなく、本質とは何かを追求し余計なものを省くことで魅力が伝わることを意味しています。

「夏は涼しく冬暖かに」は心地よい状況を作り出すこと。昔はエアコンがない時代、夏は打ち水をして涼をえたりと視覚や聴覚の五感を使って涼や暖を感じさせる工夫がされていたこと。

「刻限は早めに」は時間にゆとりをもちなさい、という意味になりますが、自分だけでなく相手の時間を尊重するということも含まれます。

「降らずとも傘の用意」は全てのひとの潤いを想定し備えておくこと。

「相客に心せよ」はその場にいる客人全員が心地よく過ごせるように主催者の亭主は最大限の心配りをする、などとても参考になりますよね。

お茶を飲んでいただくお客様を迎えるために、お庭を掃除し、掛け軸を選びお茶室を掃除し、道具を選び季節に合わせてお菓子や器の色を選び、この時間のために何日も前から準備します。

また、当日の気候や気温によって、湯の温度も変え飲みやすいように配慮します。

神対応？LINEの返信はこちら
⇒美容室はlineの返信で神対応？！これが好感度upの返信例の極意。

キャンセル待ちが出る美容室はこちら
⇒美容室の再来率を上げる虎の巻でキャンセル待ち人気美容室に！

美容室のおもてなしで嬉しい具体例

美容室で面白いサービスをすれば、集客効果が上がって、リピートもされると思うかもしれません。しかし、あなたのターゲットであるお客様は本当に美容室の面白いサービスを望んでいるでしょうか？一時的には効果があるかもしれませんが、継続的にお客様を惹きつけられることはできないでしょう。

【美容室集客】コンセプトや強み・ターゲットの決め方のコツはこちら
⇒美容室の新規集客のやり方はこの6つの具体的手順で成功する！

日本的なおもてなしを指す言葉として、”おもてなし”は「お客様を心からもてなす姿勢や行為」を表現するために使われます。これは、日本文化において非常に重要な価値観であり、お客様に最高の体験を提供し、快適に感じるようにすることを意味します。

美容室のおもてなしの具体例は、（1）心温まる挨拶（2）心配り（3）美しさ（4）静かなコミュニケーション（5）季節の変化についてご紹介します。

美容室の電話のマニュアルの極意はこちら
⇒電話の接客で美容室は失客？美容室の電話のマニュアルの極意。

【美容室集客】コンセプトや強み・ターゲットの決め方のコツはこちら
⇒美容室の新規集客のやり方はこの6つの具体的手順で成功する！

心温まる挨拶

美容室にお越しいただいたお客様に対する温かい挨拶は、おもてなしの第一歩です。笑顔と挨拶は、お客様のリラックスを助け、心地よい雰囲気を提供します。

美容室の最高の迎え方はこちら
⇒美容室の接客でまた来たい！は最高の迎え方で再来率アップする。

上質な接客についてはこちら
⇒サロンの上質な接客とは？ポイント4つでサロンが生まれ変わる！

心配り

美容室では、お客様のニーズや要望を理解し、それを事前に予測することが重要です。美容師は、お客様が何を必要とし、何を望むかを感じ取り、それに応じた行動をしましょう。

例えば接客においても、裏側での準備を怠らないことが大切です。

また来店するお客様の情報を朝のミーティングで、共有しあうことで、お客様が気持ちよく過ごせ、施術の対しての不安や心配事、不満を未然に防ぐことができますよね

美容師が心がけることは？
⇒美容師が心がけることは2つ。これがプロの仕事と言われる極意。

美容師のお客様アンケートのテンプレ付き
⇒美容師の接客はアンケートで劇的に改善する！テンプレ付き。

美しさ

美的な要素はおもてなしに欠かせません。季節にあった飲み物や器、サロン内のインテリアや装飾、細部まで行き届いた掃除、美容師のファッションやヘアスタイルなど、美しいものを通じて細部にまで心を配ることで、お客様を魅了し、感動を提供することができます

「花は野にあるように」の教えの通り、美しさの本質の追求です。

美容師の感性の磨き方はこちら
⇒美容師の感性を磨く5つの方法で売れるヘアデザインを作ろう！

静かなコミュニケーション

リラックスできるサロンは、静かなコミュニケーションも必要です。お客様はヘアスタイルだけでなく、サロンの居心地や美容師との接客や会話も重視します。お客様との言葉以上の意味や感情を、目や態度、仕草を通じて感じ取ることで、状況に合わせた接客ができます。

どのお客様にも通り一遍の接客をしているようでは、心から満足頂くことなどできません

美容師の良い会話術についてはこちら
⇒美容師の良い会話術は話す前から始まっている！心を配る会話とは？

売れる美容師のカウンセリング方法はこちら
⇒売れる美容師のカウンセリングとは？指名される美容師はここが違う！

季節の変化

季節や自然の変化に合わせたサービスを提供することが、おもてなしの一部です。季節感を感じられるようにしましょう。

例えば、サロンに飾る花で季節を演出したり、冬にはサロンで暖かく過ごせるように暖かい雰囲気のインテリアに変えるのもリラックスできるおもてなしになりますよね

お客様は美容室に来店するまでに、さまざまな用事の合間を縫って来店します。席についてようやくホッといと一息いれることができる瞬間です。ウェルカムドリンクは、桜の季節には桜茶や、暑い時期には麦茶など季節に合わせてお出しすると良いでしょう。

次回の提案方法やカウンセリングについてはこちらに書きました。参考に読んでみてくださいね。
⇒解決！美容室のリピート率を上げる『感動のカウンセリング方法』を教えます！

嬉しかったおもてなしの美容室

ここからは私の、お客様をおもてなししていた体験や経験などをお話ししたいと思います。私のお客様から「嬉しかったおもてなしの美容室」で感動したと言ってくださり、お客様との心の通じ合う体験ができたことでした。

美容室のサービスとごちゃまぜに考えてしまいますが、おもてなしはサービスではなく「感謝の気持ち」や「相手を思いやる気持ち」、そして「共に良い時間を過ごすため」だと考えています。

小笠原流を勉強した時に、動作や所作の美しさで相手に与える影響を知り、とても反省しました。サロンが混雑してくると、言葉や態度、所作が乱雑になってしまい、お客様にも不快な思いをさせてしまいます。

美容室にいる間だけ丁寧にするのではなく、家族や友人、親しい間柄でも丁寧な言葉や態度をすることで、人間関係も良くなりますよ。

美容師スタッフ育成
⇒先輩から聞く言葉は栄養にもなるし毒にもなる。あなたの影響力について。

サロンのスタッフ教育
⇒サロンの接客態度が悪いスタッフ教育の改善策は？具体策は3つ。

例えばあなたの大切な家族や友達、職場の上司を、「自分の家に招く」ことを想像してみてください。おそらく、何日も前から部屋や家を綺麗に整え、気持ちよく過ごしてもらいたいと願いますよね。お茶は何がいいか、お菓子はどうしよう、真夏の暑い時だから部屋で快適になるようにエアコンを設定しよう、など「相手を思いやって」思いを巡らせますよね。

当日は最寄りまで出迎え、「わざわざ遠いところからきてくれてありがとう」と自然に言葉が出てくると思います。またお帰りの際にも、近くの駅まで送ったり、家まで送ったりすることもあると思います。

これはとても自然な行為で、相手も「楽しく気持ちよく同じ時間を過ごせた」と喜ぶに違いありません。「また来てね」と挨拶されることで「また行きたいな」と思うのも自然なことですよね。

ほとんどの日本人は、このように自然ともてなすことも楽しみ、迎えられる方も楽しむ、という関係がとても居心地が良く、長く続く関係だと思いますよ。

わざわざ来店してくれたお客様を、もてなすという姿勢は、特別な飲み物を用意することという物質的なものだけではなく、「良い時間を共に過ごすために相手を思いやる」という単純なことだと思います。

お客様のお礼状の例文はこちら
⇒サロンはお客様へお礼状の一言で再来店される。例文付き。

Googleの口コミの対策はこちら
⇒美容師は口コミが怖い？【例文つき】低評価の対処法と回避する方法を徹底解説

まとめ・・・美容室のおもてなしで嬉しかった心に残る感動。おもてなしの心得と具体例

いかがでしたか？美容室のおもてなしで嬉しかったと感動するポイントは、サービスとは違うということ。

美容室のおもてなし

• 心を配る
• 対価を期待しない
• 見返りを求めない
• 訪れるお客様を慈しむ
• 表裏なし（表なしの語源）

美容室のおもてなしの具体例

（1）心温まる挨拶

（2）心配り

（3）美しさ

（4）静かなコミュニケーション

（5）季節の変化

嬉しかったおもてなしの美容室

• 感謝の気持ちや相手を思いやる気持ち
• 共に良い時間を過ごす
• 動作や所作の美しさ
• 言葉を丁寧に話す