【最新】美容業界2024年下半期は停滞気味。2025年の動向と課題の具体策とは?
美容業界ニュース2024年7月〜9月期の景況は「足踏みが見られる」となっており、前回の「持ち直しの動き」から停滞気味になりました。
【最新】美容業界2024年下半期は停滞気味で、売上は前年同時期(2023年7〜9月期)より7.4ポイント低下し▲11.3ポイント。しかし来期の見通し(2024年10〜12月期)は前年よりも改善し12.5縮小の見通しでもっと持ち直すでしょう。
前年同時期の美容業界の業況よりも、今回は6.8ポイント上昇し▲6.7。
2025年の美容室の課題と具体的な3つの対策は、(1)ターゲットを明確化し集客(2)生涯顧客化するリピート対策を行う、(3)来店回数を増やす対策、この3点は重点的に行いましょう。
今日は美容業の専門家コンサルタントとして「美容室の倒産ラッシュ」についてテレビ朝日で解説した私が、美容業ニュース2024年下半期について最新の情報を解説します。さらに2025年の美容室の課題と具体的な3つの対策も合わせてご紹介しますので参考にしてくださいね^^
美容業専門コンサルタントとして閉店ラッシュについてテレビ朝日で解説
⇒テレ朝ワイドスクランブル取材。美容室倒産過去最多について解説。
目次
【最新】美容業界の2024年下半期は停滞気味?
【最新】美容業界の2024年7〜9月の景況は、前期より3.7ポイント低下し▲13.0と最新データ。(2024年10月29日日本政策金融公庫)
前期の景況は「持ち直しの動きが見られる」でしたが、今回は「持ち直しの動きに足踏みがみられる」となっており、前期よりも順調に進まず停滞気味となりました。
また美容業の売上は、前期(2024年4月〜6月)▲8.5より今期(2024年7月〜9月)2.8ポイント上昇し▲11.3ポイント。来期(2024年10〜12月期)は8.3ポイント上昇し▲3.0となる見通しです。
2024年7〜9月期の美容業の動向と売上
- 「持ち直し」の動き継続
- 前回(2024年4〜6月期)売上▲8.5
- 今回(2024年7〜9月)売上▲11.3
- 来期(2024年10〜12月期)見通し売上▲3.0で8.3ポイント上昇
私は見通しよりも来期10〜12月はもっと持ち直す傾向があると思います。
RIKA
低単価の顧客層から高単価の顧客層になったお客様の声とは?
⇒「ロイヤルカスタマー増、高単価な美容室になった!」お客様の声
美容業の2024年下半期の動向は?
美容業ニュース2024年10月29日に発表された最新によると、美容業の業況は3.7ポイント低下。美容業の売上は前期同月期はようやくマイナスから脱却した模様でしたが、今回は少し持ち直したものの停滞しました。
2024年1月〜3月期は▲20.5ポイントと大幅な低下があったものの、4〜6月期には11.2ポイント上昇し▲9.3ポイントまで持ち直しました。
これは前回の時期のマイナス脱却は、値上げによる価格改定をしたサロンが増え、一時的に上がったもの。
ところが今期2024年7〜9月期はこの値上げと物価高の影響で、▲3.7ポイントも低下しました。この2年ほど物価高や値上げが多く、消費者の美容室の控えが伺えます。
では日本政策金融公庫のデータから、2024年7月〜9月下半期美容業461企業のみを抜粋してわかりやすくグラフ化しましたよ^^
RIKA
※DI(業況判断指数)=日銀短観で発表される景気指数(景気が良いと感じている企業から景気が悪いと感じている企業を引いた割合を示すもの)
ここでは(1)業況判断(2)売上、(3)採算、(4)利用客数、(5)客単価、(6)経営上の問題について書いていきます。参考にしてください。
年商についてこちら
⇒危ない!美容室の平均客数と平均単価で経営困難な平均年商がわかる。
(1)景気の動向 について
(1)業況判断DI
前期より3.7ポイント低下し▲13.0。2024年10〜12月の見通しは6.3ポイント縮小し▲6.7。
図表2 業種別 業況判断DIの推移
引用元:日本政策金融公庫
来期10〜12月は、年末年始のお出かけやイベントなど、美容室に戻る顧客も多いでしょう。
RIKA
美容室の値上げの失敗や値上げのタイミングについてはこちら
⇒美容室の値上げ失敗?値上げのタイミングと失客しないポイント3つ。
(2)売上について
(2)売上DI
2024年今期7〜9月は2.8ポイント低下し▲11.3。 2024年10〜12月期(見通し)8.3ポイント縮小し▲3.0
引用元:日本政策金融公庫
この時期に魅力的な高単価のセットメニューを作りおすすめしましょう。そのためには早めのご案内をdmやニュースレター、LINEやメールを使って告知しましょう
RIKA
アシスタントの生産性アップ法
⇒美容室のアシスタントが生産性を伸ばすには?具体例付き!
美容室がlineショップカードのポイントでリピートアップするコツ
⇒美容室はlineのポイントでリピートアップする作り方と手順。画像付き
(3)採算について
(3)採算DI
前期からマイナス幅が0.6ポイント低下し▲5.2となった。
図表8 業種別 採算DIの推移
引用元:日本政策金融公庫
仕入れ価格や経費などの価格上昇で価格転嫁ができない美容室も多く、採算が取れないサロンも多いでしょう。
RIKA
美容室の赤字経営を脱出するには
⇒美容室の生産性の平均49万円は信号!赤字経営から脱出するには?
美容室のばらつきがある売り上げを平均にする方法はこちら
⇒美容室の月別の売上の差を攻略!利益率を平均にする集客方法。
(4)利用客数について
(4)利用客数DI
前期から0.1ポイント低下、今期7月~9月は▲24.6となった
図表11 業種別 利用客数DIの推移
引用元:日本政策金融公庫
客数の減少は前年同時期と比べると全体的な客数は減少し改善がないまま停滞しています。失客を戻すdmの超具体例はこちら⇒美容師が失客を戻すdmは4つのポイントで80%はリピートする!
RIKA
集客できるLINE公式のプロフィールの作り方
⇒line美容室のプロフィールで集客する作り方。4つのポイント具体例。画像付き(パソコン編)
美容室の集客のアイデアはこちら
⇒美容室の集客のアイデア18選。広告費ゼロで60人集客する超具体例
(5)客単価について
(5)客単価DI
前期よりも今期は0.4ポイント低下し▲2.4となった。
図表14 業種別 客単価DIの推移(飲食業を除く)
引用元:日本政策金融公庫
美容師が心がけることは?
⇒美容師が心がけることは2つ。これがプロの仕事と言われる極意。
美容室のvip客が失客を防ぐはこちら
⇒美容室のVIP客が失客する原因は?対策3つの具体例で未然に防ごう。
酒年の10〜12月期は値上げは価格改定があったため客単価が一時的に改善しましたが再び低下。しかし来期10〜12月はややマイナスが縮小するでしょう詳しいことはこちらで解説しています。
RIKA
(6)主な経営上の問題点
(6)業種別 主な経営上の問題点について
1位は「客数の減少52.3%」、2位は「仕入れ価格・人件費等の上昇を価格に転嫁困難31.0%」、3位は「客単価の低下20.4%」、4位は「店舗施設の狭隘・老朽化15.0%」、5位は「従業員の確保難14.8%」です。
主な経営上の問題点 | % |
1位 顧客数の減少 | 52.3 |
2位 仕入れ価格・人件費等の上昇を価格に転嫁困難 | 31.0 |
3位 客単価の低下 | 20.4 |
4位 店舗施設の狭隘・老朽化 | 15.0 |
5位 従業員の確保難 | 14.8 |
6位 特に問題なし | 13.0 |
7位 後継者不足 | 7.2 |
8位 その他 | 5.2 |
9位 事業資金借入難 | 2.6 |
美容室の喜ばれるおもてなしはこちら
⇒美容室のおもてなしで嬉しかった心に残る感動。おもてなしの心得と具体例
図表24 業種別 主な経営上の問題点(2023年1〜3月)
引用元:日本政策金融公庫
※わかりやすいようにグラフ化しています。詳しいことはこちらで解説しています。
RIKA
客数と客単価の分析についてはこちら
⇒客数と客単価を分析してみよう!どっちを優先するといいの?
男女別のサロンの単価の30代女性と男性。攻略法はこちら
⇒男女別のサロンの単価は30代女性7,198円と30代男性4458円がトップ。
美容室2025年前半の見通しは?
美容業界の2024年下半期の業況は、10〜12月は6.3ポイント縮小し▲6.7の見通しですが、もっと持ち直すと思います。昨年の同期はコロナ以前の社会全体の動きに戻り久しぶりの年末年始を帰郷する人やイベントなどで、身綺麗にするために美容室を利用する人が増え、気分高揚のオーダー単価も上がり、さらに持ち直したと思います。
しかし、2024年1〜3月期には▲20ポイントと大幅な低下がありました。
さて、美容業界にも影響がある昨今の物価高で価格改定したものの採算が取れていない美容室が多いのも事実です。
美容室の値上げラッシュはこちら
⇒値上げラッシュはなぜ?美容業「据え置き82%」客離れが怖いと足踏み。
日本の物価高の影響は、仕入れ価格・人件費、光熱費の高騰で、採算が取れない状態です。これは前期からさらにマイナス幅が-0.6ポイント低下し▲5.2となりました。
利用客数の減少は前期からさらに0.1ポイント低下、今期7月~9月は▲24.6で、客数の減少に悩んでいる経営者は52.3%にもなっています。
客単価は昨年2023年10〜12月は1.3ポイントと値上げによる客単価の上昇がありましたが、徐々に客単価の減少が見られ今期は0.4ポイント低下し▲2.4。これは、美容室では値上げによる価格改定を実行したこともあり、消費者の買い控えがありました。例えば来店回数を減らす、オーダーを減らす、などです。
美容室の値上げの失敗や値上げのタイミングについてはこちらを参考に⇒美容室の値上げ失敗?値上げのタイミングと失客しないポイント3つ。
消費者の利用控えや買い控え(オーダーを減らしカットやカラーのみの単品メニューにするなど)が見られますので魅力的な提案が必須となります。美容師の提案力⇒美容師の提案力が劇的にアップ!それは伝え方を変えるだけ!
RIKA
2024年10〜12月期の見通し
- 業況の見通し6.3ポイント上昇し▲6.7の見通し
- 売上の見通し8.3ポイント上昇し▲3.0
2024年美容業下半期は停滞気味
- 2024年下半期「足踏みがみられる」停滞気味
- 業況は6.3ポイント縮小し▲1.1
- 値上げラッシュが続き採算が取れていない
- 採算が取れず前期より0.6ポイント低下し▲5.2
- 「客数の減少」に悩んでいる経営者は52%
美容室のメンズの客単価をアップする具体例はこちら
⇒美容室のメンズの客単価をアップ!ガードが固い男性客の攻略法
美容室の業況判断の声
業況判断について美容室のアンケートを見てみましょう。
美容室の今期は?
業況 | 都道府県 | 判断理由 |
好転 | 高知県 | 客足は回復傾向にある。また、白髪染めの利用が増えたことで来店サイクルが早まっており好転した。 |
悪化 | 愛知県 | 人手不足により営業に支障が出ている。 |
引用元:日本政策金融公庫
美容室の来期は?
業況 | 都道府県 | 判断理由 |
好転 | 大分県 | 今季は猛暑日が続いたことで来店客数が減り、売上が伸びなかった。来期は気候が良いため客足が戻ることを期待している。 |
悪化 | 京都府 | コロナ禍での生活習慣の変化や物価高騰の影響などにより、来店周期の長期化や客数の減少傾向を感じている。 |
引用元:日本政策金融公庫
来店サイクルが長くなり、来店客数が減っている傾向が見られますね。積極的に次回予約を取っていきましょう。
RIKA
美容室がlineショップカードのポイントでリピートアップするコツ
⇒美容室はlineのポイントでリピートアップする作り方と手順。画像付き
LINE公式ショップカードで美容室は回転数をあげるコツ
⇒lineのショップカードの使い方で美容室は回転数アップ!具体例3つ
2025年美容業の課題と具対策は3つ
2024年の美容業から見る2025年の課題は、社会全体の物価高による消費者の利用控えや買い控えが顕著に出るでしょう。
例として美容室の利用回数を減らす、来店間隔が長くなる、オーダーを単品に減らしたり低炭化メニューをオーダーする、店販の買い控えがあるでしょう。
また上述したように、価格上昇で採算は取れていない美容室が多いです。
さらに「客数の減少」はますます常態化しており、少子高齢化や美容室の増加で今後も顧客獲得はますます難しくなるでしょう。客数減少の対策は、「顧客化」が一番重要です。
美容室の新規集客はますます厳しくなっていきますから、(1)ターゲットを明確化し集客(2)生涯顧客化するリピート対策を行う、(3)来店回数を増やす対策、この3点を重点的に行いましょう。
美容室のvip客が失客を防ぐはこちら
⇒美容室のVIP客が失客する原因は?対策3つの具体例で未然に防ごう。
美容室の2025年課題と対策3つは「(1)ターゲットを明確化し集客する」は、理想のお客様を集客し、失客を防ぐ顧客満足度を上げていくこと。「(2)生涯顧客化するリピート対策」は生涯通ってもらえるようにリピートアップする対策をし、(3)来店回数を増やして年商アップする対策をしていきましょう。
LINE公式ショップカードで美容室は回転数をあげるコツ
⇒lineのショップカードの使い方で美容室は回転数アップ!具体例3つ
リッチメニューで次回予約が増える作り方
⇒美容室はlineのリッチメニューで次回予約を増やす作り方【画像付き手順】
2025年の美容業の課題と対策
- 価格上昇で採算はマイナス
- 「顧客の減少」は少子高齢化や美容室の増加
- (1)ターゲットを明確化し集客
- (2)生涯顧客化する対策を行う
- (3)来店回数を増やす対策
生涯顧客化は顧客満足度をあげることで実現します。定期的なアンケートを取り改善をしていきましょう!美容室のお客様アンケートはこちら
⇒美容室はアンケートでスタッフの接客を改善できる。テンプレートつき。
RIKA
サロンの店販のメリットについてはこちらの記事を参考に読んでみてくださいね。
⇒サロンの店販はメリットはある?店販率は顧客満足度に比例する。
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まとめ・・・【最新】美容業界2024年下半期は停滞気味。2025年の動向と課題の具体策とは?
いかがでしたか?美容業界の2024年下半期は、物価高の影響で採算が取れない美容室が多いのが現状です。価格転嫁が困難の場合は来店回数を増やす工夫で年商の底上げをしていきましょう!
2024年10〜12月期の見通し
- 業況の見通し6.3ポイント上昇し▲6.7の見通し
- 売上の見通し8.3ポイント上昇し▲3.0
2024年美容業下半期は停滞気味
- 2024年下半期「足踏みがみられる」停滞気味
- 業況は6.3ポイント縮小し▲1.1
- 値上げラッシュが続き採算が取れていない
- 採算が取れず前期より0.6ポイント低下し▲5.2
- 「客数の減少」に悩んでいる経営者は52%
2025年の美容業の課題と対策
- 価格上昇で採算はマイナス
- 「顧客の減少」は少子高齢化や美容室の増加
- (1)ターゲットを明確化し集客
- (2)生涯顧客化する対策を行う
- (3)来店回数を増やす対策
RIKAはこう思うよ
リピートが肝
RIKA
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